働く女子たちに、覚悟して仕事することをオススメします 〜わたし広報を辞めます〜

  • 2013.07.24 Wednesday
  • 10:26
こんにちは、かよです。
今日のお話は昨日の続きです。初めてご覧になる方は昨日のエントリからどうぞ。

産休を控えた最終出社日、たくさんの人にたくさんの励ましに言葉をいただいて、とうとう終業。「ああ、終わったな」と思った次の瞬間耳に入ってきたのは神社でよく聞く笛の音色。

会社に神社あったっけ?と雅な音色を聞いていると出た。でたよ。



あれ、神主じゃね?
ていうか神主のコスプレした社長じゃね?

関わると自分も一緒にスベる地雷系の香りがしたので正直近づきたくなかったんですが、どう考えても私のほうに近づいてくるので覚悟を決めました。



逃げるのは諦めてありがたく安産祈願していただく。こうしてみると意外とちゃんと神主だった。
社長自ら安産祈願して送りだしてくれる会社って他にあるだろうか・・・と考えはじめると、こんな格好の社長を前にした状況でも不思議と泣けてくる。

神主バージョンの社長と、ずっとサポートしてくれた仲間たちと。



そしてノーマルバージョンの社長ケンタロさんと。



思えば広報の私は取材の席などでカメラのあるシーンで何度となくケンタロさんと一緒にいたけれど、2人で写真におさまったのは入社7年経ったこれが初めてでした。よい記念になりました。

そして産休に突入。里帰り出産だったので、福岡の実家に籠り、ずっと我が子が産まれるその日を待ちました。野山や河原を散歩したり、時々ペパボのプレスリリースやスタッフのTwitterを眺める日々。産休に入った直後はTwitterやFacebookで自分の知らない社内のことをうかがい知ると、やっぱり少し寂しかったです。でもそのうち仕事のことなんて気にもならなくなり、毎日課せられた仕事も宿題もなく、ぼんやりと安らかに新しい生活を待つ、まるで春休みのような幸せな二ヶ月を過ごしました。

そして出産。怒涛の子育て生活がスタートしました。我が息子は無条件に可愛く、親が何も教えなくても貪欲に生きるスキルを高めていく様は見ていて飽きませんでした。そうこうしているうちに4ヶ月が経ち、保育園のことを考える時期に。

世の中には毎日満員電車に揺られずに済む育児休暇中の女性をうらやましく思う方もいらっしゃるかもしれません。が、これも自身がなってみて初めて気づいた大変さがありました。それは社会復帰という最大のテーマが日常につきまとってくるということ。まだ寝がえりもできない我が子を抱えながら、保育園の待機児童問題や復帰後の仕事について悩み、時には泣くわけです。純粋に子育てが楽しめる時期なんて本当に最初だけ。

実際、正社員で育児休暇中の私でも、地元の保育園には入れられませんでした。パートや契約社員のお母さんはなおさら厳しいのではないでしょうか。無認可の保育園ですら「妊娠中に予約してもらわないと」と言われる始末。職場復帰に向けての最大の問題が自分ではどうしようもない問題であるというこの状況は、みなさんの想像以上にキツいです。
幸い私には会社の託児施設に預けるという選択肢があったので、そこまで深刻ではありませんでした。いち早く子育てと仕事の両立という問題に取り組んでくれた会社に感謝です。

保育園という大きな物理的問題に加え、こんなに可愛い我が子を預けてまで仕事を続ける必要があるだろうか、という悩みも出てきました。そして私の場合1年以上職場を離れていたので、果たして自分が会社員として使い物になるのだろうかという苦悩も。

こういった様々な問題を抱えながら、私はひとつ決めたことがあります。
「仕事に“覚悟”をして臨もう」ということです。
我が子を保育園に預けてまで仕事を続けると決めたからには、本気で働くこと。
我が子にもし何か問題が起きたら、迷わず自分のキャリアを捨てること。
明日仕事を辞めることになっても後悔しないように、我が子や家族や自分の置かれた環境を恨むことのないように、毎日全力で打ち込むこと。

たとえ政権が変わろうと、女性の仕事や出産に係る事情は大きく改善される兆しも今のところありませんし、女性の持つ卵子には使用期限があるとききます。まだ結婚や出産なんて考えられないけどゆくゆくは、と漠然と考えている女性のみなさんには、毎日小さな覚悟をしながら働くことを私はオススメします。
結婚・出産・介護など、家庭の事情で仕事を辞めざるをえなくなった時に絶望しないで済むように。
少し悔しいことですが、女性が思い切り仕事に打ち込める期間は男性に比べてとても短いです。だからこそ毎日の仕事を、謳歌しまくってください。



あ、すみません。いつもの広報ブログの感じを一切無視してキモいぐらい真面目に語ってしまいました。やだやだ。



そもそもこのエントリを書こうと思ったのは、実はペパボ広報を辞めることになったからです。

いや、待ってください、会社は辞めてない。
辞めてないよーー!!
だからどうか「お疲れさまでした!」なんて言わないでください。寂しくなる。

今月から職場復帰した私ですが、広報とは違う立ち位置で会社と関わることになりました。
“プロモーション戦略部”という新たな部署でペパボのサービスをプロモーションしていくつもりです。
育児休暇明けに新しい仕事にチャレンジする機会を与えてくれた神主もといケンタロ社長に感謝していますし、期待にこたえる覚悟を今しています。

というわけで、このエントリで一旦、私の“広報”としての更新は最後です。最後ぐらいちょっとキモくてもひかれないかなと書いてみたら、予想以上にキモくなってしまったごめんなさい。


そして実はここからが本題。
paperboy&co.では、後を継いでもらえる新たな広報を募集しています。
インターネットが大好きな方、お待ちしております!!

paperboy&co.正社員≪広報≫求人ページ

もちろん広報以外の職種の募集もあります。

paperboy&co.求人職種一覧


最後になりましたが、入社3日目から始めたこのブログをずっと、更新できなくなってからもずっと見守ってくださったみなさま、取材でお世話になったメディアのみなさま、ありがとうございました。
プロモーションに携わる立場として、メディア関係のみなさま、広告関係のみなさまと、ぜひおもしろいお話をしたいです。TwitterFacebookなどでいつでもお声掛けください。
今後ともペパボとプロモーション戦略部のかよを、どうぞよろしくお願いいたします。


JUGEMテーマ:仕事のこと

働く女子たちに、覚悟して仕事することをオススメします 〜妊娠してみてわかったこと〜

  • 2013.07.23 Tuesday
  • 16:28
おひさしぶりにこんにちは!
ペパボのかよです。

一年以上前の遠い昔に書いた前回のエントリーで産休・育休中だった私かよですが、おかげさまで健康な息子を出産し、その息子が1歳になったこの7月から無事に職場復帰しました!復帰して約二週間たった今、お休み前後と復帰後にあった色々なことと思ったことをここに書き留めておきます。
お若いギャルのみなさんには将来自分の身に起こることの疑似体験として、男性のみなさんには「へー出産する女性ってそんなこと考えてんだ」的な読み物として、読んでいただければ幸いです。


そもそも妊娠が発覚したのは、2011年の秋のことでした。
数日後にインフルエンザの予防接種を受ける予定があって、最近体調が悪いから念のため・・・と調べたことで発覚。何もわからない私はとりあえず妊婦向け雑誌を買いました。

妊娠がわかってすぐに当時の上司であった星さんと社長のケンタロさんに報告。
例の雑誌には「職場の上司にはいち早く報告し、今後の方針を決めること!」と書いてあったので、忠実に従いました。
ここでありがたかったのは報告したときのお二人の第一声が「おめでとう!」だったこと。

例の雑誌によると「上司に妊娠を報告すると溜息をつかれた」とか「で、いつまで働けるの?と言われた」とか、最近ちらほら見かける「マタハラ(=マタニティ・ハラスメント)」じゃないの!?って体験をした妊婦さんが少なくないと書いてありました。だからこそ職場の人への報告は慎重に!最大限気をつかって!などとかなりセンシティブな課題としてあげられていたので、自分が報告するときは実は少し緊張していました。
そんな心がまえで臨んだ場での「おめでとう」がとても嬉しく、とても安心したことは今でも覚えています。

以降は上司や同僚の協力で、それはもうスムーズに、大きいお腹で働く環境が整っていきました。一番大きかったのは、月5日の特別休暇です。ペパボ独自の妊婦支援のしくみで、女性社員の妊娠が発覚したその月から、有給休暇とは別に毎月5日の特別休暇が付与されるものです。自分自身がなってみて初めてわかったのですが、妊婦という生き物はありえないぐらい突然に体調を崩すし、具合が悪いわけではなくても検診などで病院に行くことがすごく多いのです。この特別休暇のおかげで実質週休3日超の環境で仕事ができるわけで、それだけで当時は「仕事を続けられそう!」という勇気をもらいました。この休暇がなければ朝昼晩の三食を全部トイレにリバースしていた妊娠初期の頃に、へこたれて長期の休養を取ったり仕事を辞めたりしてしまっていたかもしれません。

こういった体を休められる実際の支援のほかにも、精神的にも支えてもらいました。私が妊娠する前に、妊娠・出産・職場復帰を経験してきたペパボワーキングママのパイオニアであるスタッフが何人もいて、ネットや雑誌ではわからないような小さなことも何でも相談しました。それから自分の仕事を早々に引き継いでもらったことで、自分の体のことを考える余裕をもらったように思います。
 

吐いたり寝たり働いたりしてるうちに、気づけばお腹がこんなに大きくなっていました。あと、ありえないぐらい足がむくんだ。妊婦は大変。

ここまで書いてみると我ながら(足のむくみ以外)順風満帆なマタニティライフだったなと感じますが、そんな私でも悩みは尽きませんでした。
しょうがないことなんですが、今まで力を尽くしてやってきた仕事を他の人の手に渡していくと、寂しさというか焦りというか、何とも言えない感情が湧いてきます。引き継ぎ作業が終わって、自分がいなくても仕事が他の人の手元で回り始めたりすると「ああ、私がいなくなっても大丈夫になってしまった」と少し残念な気持ちに。会社としても雇われている会社員としてもやるべき当然なことなのはわかっていますが、それでもちょっと寂しい。
社内で同僚が「お腹、ずいぶん大きくなりましたね。仕事いつまでですか?」と気遣ってくれるたびに寂しさが増したものです。
でもそういう淡い寂しさも、先輩ママスタッフの一言で払拭されました。

「たぶん焦ることもあると思うけど大丈夫。もうすぐ赤ちゃん生まれるよーって時期になってきたら、仕事とか全部どうでもよくなるから」

この一言が「ああそうか、これから私の肩書は“会社員”じゃなくて“母”になるのだ」と自分の気持ちを切り替えるスイッチになったし、実際妊娠9ヶ月ぐらいになると本当に仕事のことなんか考えなくなりました。女性って不思議、っていうか良くできていますね。

そして迎えた産休前の最終出社日。
最後に私が目にしたものは、「がんばってきて!」「帰ってくれるの待ってるよ!」と言葉をかけてくれる同僚と、コスプレをした社長でした。え?


思いのほか自分語りが長キモくなってきたので今日はここまで。明日に続きます


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